日記

観る/聴く/読む

The French Dispatch of the Liberty, Kansas Evening Sun

ウェス・アンダーソンの新作だ。

一時期はPTAと並び2大アンダーソンとか呼ばれたり、自らがファンであるポーリン・ケイルに自作を観て欲しくて半ば掻っ攫うような形で彼女一人のために試写会を企画したり(悪い意味ではなく、確か病床だったためそれしか無かったからという理由だった筈だ)、作品のこだわり、思い入れからくる行動力等、タランティーノっぽいとも思うし、よりイってる印象がある。

まあポーリン・ケイルの件はうろ覚えだけど。

全く印象が変わらないビル・マーレーエイドリアン・ブロディ、若干変化を感じるオーウェン・ウィルソンといった不動のメンツ、三上博史に見えてきたマチュー・アルマニックいつ火をつけるのかヒヤヒヤするフランシス・マクドーマンド(こちらは高畑淳子に見えてきた)といった不動ではないけどゆかりのあるメンバーが主要を占めるキャスト。

あの美術(新房昭之物語シリーズの背景美術ってなんかウェス・アンダーソンっぽいなあと今日新作を見ながら思った。)も変わらず。全体的にウェス・アンダーソン印の安定感が半端ない。

 

最初にポーリン・ケイルの話をしたのはニューヨーカーをモデルにしてるからなのだが、それらしき人物はいなかった(と思う。)編集部と記者に主眼を置いたストーリーだから出さなかったのだろうけど、冒頭の話を思い出したりもした。

 

安定感は半端ないからウェス・アンダーソン好きな人は安心して楽しめるし、今作は劇中で寝てしまっても全て置いてけぼりにはされず何とかなるかもしれない親切設計。

明かりが消えて映画が始まったら楽しんでください。